非同族の同族会社とは

「非同族の同族会社」というのは、同族会社の判定を行ったときの上位3グループの中に同族会社でない法人(非同族会社)があるとき、その法人を除外した上位3グループによって同族会社の判定(保有割合が50%超となるか否か)を行った場合に、同族会社と判定されなくなる会社のことをいいます。

逆に、非同族会社を除外してもなお同族会社と判定される場合は、「同族の同族会社」と呼ばれます。

ですが、この分類は平成18年度の税制改正が行われて以降、必要のないものとなってしまいました。

平成18年度の改正以前は、「同族会社」と判定されると、法人の利益操作など租税回避行為を防止する目的から、以下の3つの特別の規定がありました。
『同族会社の行為又は計算の否認』
『役員又は使用人兼務役員の範囲の特例』
『留保金課税』

ただし、非同族の同族会社と判定された場合には、この同族会社に適用される規定のうち、最後の『留保金課税』が適用されないことになっていました。

ところが、平成18年度の税制改正により、同族会社に対する規定が適用される対象が変わり、『留保金課税』については、新たな「特定同族会社」と呼ばれる分類に該当する場合に適用される規定となりました。

特定同族会社に該当するか否かの判定は単純で、同族会社の判定を行う際の上位1グループの所有割合が50%を超える場合に、特定同族会社となります。1グループで過半数を所有する場合には、特定同族会社に該当しない同族会社と比較して、より恣意的行為が行われやすいでしょう、という判断のようです。しかし、平成19年度税制改正で、資本金1億円以下の中小企業については、留保金課税の適用対象からはずれています。

利益を株主に対して配当せず社内留保するのは、多額の設備投資が必要な会社や新たな分野の研究開発を行う会社であれば健全な行為であり、そういった実態を考慮しての改正であると思われます。

July 31, 2008  |  この記事をクリップ!  同族会社   

同族会社の判定方法

どのような場合に、同族会社と判定されるのでしょうか?

まず、会社の株主をグルーピングしますが、株主と特殊の関係のある≪個人≫及び≪法人≫を1つのグループとします。

≪個人のグルーピング方法≫
ある株主と以下のような関係にある個人が会社の株式を所有している場合に、1つのグループとします。
(1) 株主等の親族(配偶者・六親等以内の血族・三親等以内の姻族)
(2) 株主等と内縁関係にある者
(3) 株主等個人の使用人
(4) 上記以外で株主等から受ける金銭その他の資産によって生計を維持している者
(5) (2)〜(4)の者と生計を一にする者

親族の範囲は、民法によります。
・配偶者(夫から見た妻、妻から見た夫)
・六親等以内の血族
・三親等以内の姻族(配偶者の血族または血族の配偶者)

六親等と簡単に書きましたが、六親等の血族ってかなり広範囲です。
 本人−両親(一親等)
   −兄弟姉妹・祖父母(二親等)
   −甥・姪・伯父・伯母(三親等)
   −甥の子・姪の子・いとこ(四親等)
   −いとこの子(五親等)
   −いとこの孫(六親等)
親戚の集まりで目にする人はもちろん、はとこまでみな親族です。

≪法人のグルーピング方法≫
以下の要件を満たす法人を、株主と特殊の関係のにある法人としてグループに含めます。
(1) 株主グループ(ある株主と、その株主と特殊の関係にある個人のグループ)により、会社の株式の50%超を所有されている会社
(2) 株主グループと上記(1)の法人により、会社の株式の50%超を所有されている会社
(3) 株主グループの1人と上記(1)(2)の法人により、会社の株式の50%超を所有されている会社

以上によりグルーピングした上位3グループが所有する株式や出資金額の割合が、発行済株式総数(自己株式を除く)や出資金額の50%を超える場合に≪同族会社≫と判定されます。

July 03, 2008  |  この記事をクリップ!  同族会社   

同族会社とは

同族会社とは、会社における株主グループのうち上位3グループによって実質的に支配されている(過半数を所有されている)会社のことを指します。

この株主グループというのがクセモノで、同族会社の判定を行う際は、株主個人について判定を行うのではなく、その株主と特殊の関係にある個人や法人を1グループとして判定を行います。例えば、株主の親族は、株主本人と同じグループとなります。(名前を借りたりしやすいし、利害関係が一致するので、仕方ないといえば仕方ないのですが・・・)

そのため、経営を親族のみで行っている法人の場合はもちろん、仲間内でベンチャー企業を立ち上げそれぞれの親や兄弟にも株を所有してもらったような場合などでも、ほぼ同族会社に該当してしまいます。

このような会社では、株主が分散している場合に比べて、各株主の利害が一致しやすいため、利益操作が行われやすい(しいては、租税回避行為がなされやすい)と考えられています。そのため、法人税法に特別な規定が設けられています。

同族会社に対する特別規定としては、以下が定められています。

『同族会社の行為又は計算の否認』
同族会社が行った取引のうち、法人税負担を不当に減少させるような合理性がない取引について否認できるとしています。

『役員又は使用人兼務役員の範囲の特例』
同族会社においては、役員の肩書きがなくても役員とみなされたり、一定の役員が使用人兼務役員になれないといった特別な取り扱いがあります。

June 24, 2008  |  この記事をクリップ!  同族会社